加納朋子『我ら荒野の7重奏』を読む

加納朋子作品。前読んだ本が面白かった。これが「二百十番館へ・・」につづく3冊目だ。息子が吹奏楽部に入って息子の思いに応えるべくミセスブルドーザーの異名の出版社の編集長でもある母の部の役員の人たちとの活躍が面白い。

『我ら荒野の七重奏』

息子の陽介が小6の時先輩のトランペットを聞いて同じ道を進もうと。先輩は私立中学だ。陽介も何とか私立と頑張るがあえなく自滅。公立中学にいって吹奏楽部へ入部するがトランペットの選にもれてファゴットに。女の子の先輩に教わって不合格の憂鬱も楽器の変更の憂鬱も解消されて陽介は頑張る。母陽子は出版社の編集長でブルドーザーの異名で恐れられている人物だ。PTAの役員もやっていたが部活の保護者の会も保護者同士で戦々恐々。子供への愛と理不尽には黙っていられない性格で陽子は新役員に立つ。

吹奏楽部の保護者や役員の仕事は多岐にわたり大変なことを理解した陽子は新会長とともに奮闘する。

(部活ものが大好きという作者が部活を通して子供たち・保護者たちの成長を描く)

☆☆☆