城山真一『看守の流儀』を読む。

城山真一作品。初めての作家。1972年・石川県生まれ・金沢大法学部卒業。

刑務所の受刑者と看守たちの交流がかっては歌手で事件を起こした男三上順一郎とその男を見守ってきた矢石というエリート看守で優秀な女性刑務官を中心に普段見ることがない刑務所内の様子が描かれていて面白い。

『看守の流儀』

刑務所内でプラのついたままの薬を飲んで受刑者が亡くなった。その部屋を担当してして最初に発見した看守は動揺する。事故か自殺なのか・・。

Gと呼ばれる暴力団を更生させるためにはどうするか。誰にも知られず厚生のプログラムにのせるには・・・。刑務所はいまや高齢者や介護の必要な受刑者が多くなった。

介護も受刑者が受け持つ。ある時受刑者の受信記録とレントゲン写真がなくなった。

盗難か内部的な意図で失われたのか・・。実は刑務所内の嘱託医に病変が・・・。

ガラ受けという言葉がある。貝原という受刑者に重度のガンが見つかった。余命もあまりない受刑者には執行停止という措置がある。看守は貝原に執行停止措置が適当と判断するのだがこれには当人と身内の同意が必要だった・・・・。

恋人が放火を受けて顔に重度の障害をうけた男が刑務所にいる犯人にお礼参りをしようとわざわざ刑務所に入るのだが・・・。共にシャバに出た男は金沢の繁華街で顔に放火をしようとするのだが・・・。

(刑務所内でもまじめに受刑者の更生を真剣に考える刑務官たちがいる。)

☆☆☆