畠中恵『ちょちょら』を読む。

畠中恵作品。初めて読む作家。高知生まれの名古屋育ちとある。本の題名がユニークな作家のようだ。自分も題名に惹かれて本を手にとった。ちょちょらとは弁舌のたつ調子者とかべんちゃらのことらしい。385頁なのだが読むのに長かった。話は何のこともないのだが・・・。

『ちょちょら』

多々良木藩の江戸留守居役の要職にあった兄が嫁とりの前に自殺してしまう。

弟の間野新之介が後を継ぐのだが兄に比べて頭も劣る。そんな彼が他藩の留守居役の仲間の付き合いの中で仕事を覚えていくのだが・・。古参の留守居役は手厳しい。

藩にとっての問題は老中から仰せつかる「お手伝い普請」といわれる普請を言いつかること。多々良木藩はお金もなく今度普請を言いつけられると倒産の目に。噂では今度の普請では印旛沼干拓普請ではないかと・・。新之介はいろいろ情報を集めるのだが多々良木藩が普請から逃れる術が見つからない。一念発起して新之介は留守居役と結託してみんなで「つて」を利用して普請を受けないよう提案して留守居役のみんなは協力してくれるのだが・・。そのひとつに城中ででるお菓子8種類を全部食べさせてくれたら普請をしないよう説得してやるという重職がいてそれではと新之介は集めるのだが・・・。結局は印旛沼普請の件は噂だけだった・・・・。

(新人の新之介は古参の他藩の留守居役に小突き回されるなど面白いなのだが題が面白い割にはテンポが良くないのか読むのに時間が・・。)

☆☆☆