島田雅彦『エトロフの恋』を読む。

島田雅彦作品。代表作とすべく書いた無限カノンの三部作のうちの第3部という。

あとがきにはどこから読んでもいいと作家は書いているが何も知らずに

「エトロフの恋」を読んだ。「百年4代にわたる恋の遺伝子の行方を日本近代史の

なかに描く史上最強の恋愛三部作、恋に倦んだ大人たちを挑発しながら堂々完成」

と言われてるらしい。「彗星の住人」「美しい魂」「エトロフの恋」の三部作という。

『エトロフの恋』

高音も出なくなり、性的にも不能になったカヲルは政治的な意図をもって

エトロフに渡る。エトロフは黄泉の国にも似たメランコリーに覆われた所だった。

そこでニーナと恋するのだがニーナの家族は母も弟も霊能力を持つシャーマンと

していろいろな透視に力を発揮するのだがそれが仇となって辺鄙なところで

生活している。弟が真のシャーマンになるべく修行をするのだがカヲルもまた

同行することで夢のなかで恋に落ちて皇室に嫁いだ不二子やアメリカにいる妻や

娘と現実感をもって交流する恋愛物語で修行によって性的不能も復活する。

(三部作として読んでいないので多少難解なところがあった。)

☆☆☆

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