筒井康隆「不良老人の文学論」を読む。

筒井康隆氏は高齢になってるにも関わらず精力的に執筆活動をしてるらしい。

不良老人どころか元気いっぱいの仕事人間に見えたがどうだろう。

小説以外の本を読むのは本当に久しぶりだ。

「不良老人の文学論」

  前段は筒井氏の作家としての生い立ちや交流録。大江健三郎氏が目標だったと。

  丸谷才一氏や井上ひさし氏・小松左京氏・星新一氏・手塚治虫氏との交流。

  そして出会った本の数々の本の想いと文学論がいっぱいだ。

  作家としての文学論で横文字もでてくるから素人には難しい話になる。

  谷崎文学への話は面白い。

  谷崎賞・山田賞・三島賞などいろんな賞の審査員になっていての候補作品へ

  の選評が甘口・辛口・激辛で語られている。

  読んだ本もあればまだ読んだことがない本・読んでみようかと思わせて

  くれる本がいっぱいでてくる。これらの本に出会ったら手に取ってみようっと。

  歳をとってここまできたら言いたいことは言うという姿勢が貫かれてるが

  息子・孫には好々爺の顔がいっぱいでホットする。

       最後の3篇「表現の自由のために」「安楽死」「不良老人はこんなに楽しい」

  は共感!共感!共感!いいねえ。やっぱり作家だねえ。

  いずれにしろプロ作家の面白い本と単に読書好きの面白い本は異なるはず。

  これからもマイペースの乱読で楽しもうと思う。

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