絲山秋子『末裔』を読む。

絲山秋子作品。このところ集中的に絲山作品を読んでいる。どちらかというと旅行記のようなものに面白さがあるのかなあと思っている。

『末裔』

主人公は富井省三。ある時帰宅したら鍵穴がなくて家に入れない。鍵がなくなるなら分かるけれど鍵穴が見当たらないと・・・。省三は愛妻をガンで失い、娘は音信なく家を出ていて、息子は独立している。母は施設に入れたがもう誰が誰とも分からなくなった。鍵穴が見えず街を彷徨っていると自称占い師にであってホテルを紹介されてそこから会社に通うのだが・・・・・。

祖母はかって先祖は清和源氏の末裔と自称していたけれど・・・。大学教授だった祖父は祖母のいう歴史は6割は嘘だといっていた。そんな祖母だった。