「核の先制不使用」改定。

国連による核拡散防止条約(NPT)再検討会議が開催されて核保有国に「核の先制不使用」政策採用を求める記述を削除することになりそうだ。

国連は安保理常任理事国の信頼に基づいて成り立つものであり、大国が1国でも信頼を崩す行為があると核拡散防止条約も意味をなさなくなる。ロシア侵攻時の「核の脅し」は大国への信頼は大きく崩れ、核拡散条約の意味も崩れてしまった。

このなし崩しのNPTの後退は世界の安定を大いに危うくするものだ。

核の脅威を世界に発信したロシアがまず核の先制不使用に署名し発表することが世界を安定に戻す唯一の方法だろう。冷戦時代にまた時計の針を戻す行為は人間の愚かさを見せつけられて悲しいことだ。