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姿は見たことはない、もちろん会ったこともない。
ただ 存在の痕跡を見るだけである。熊は散歩に緊張感をくれる。
山に入ったとたんに熊を意識しないではいられない。
自分は熊をもしみたら、この山道を散歩しないと決めている。
なぜなら自分は山に入るとき最大に自分の存在をアピールしている。
自分の目にふれるということは熊が私の存在を無視したことになるからだ。
熊に無視されてまでこの山道を歩きたくない。
熊はこの10年以上の散歩でどこかで自分の口笛を、アピールを聞き、
見ているはずだ。少なくともいままでは私を無視してはいない。 信じている。
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