片山恭一『新しい鳥たち』を読む

片山恭一作品。片山といえば「世界の中心で愛を叫ぶ」なのだろう。大ヒットで稼いだのかそれ以降ヒットはないと。愛媛県出身・65歳・九州大卒。それにしてもこの本を読むのに何度断念しようかと・・。世界を救うみたいな大上段でリズムもなく。最後まで読み切った自分を褒めてやりたい。

『新しい鳥たち』

物書きのキクの所に純真なヤシが寄ってきて、ヤシについてきたのがフユ。キクのかって船乗りとして世界を回っていた祖父が片足を切断し入院。その間に祖父の家で3人で暮らす。キクは死のうとして生き続けている。「ヒットラーローマ教皇は兄弟」原理を提唱して世界は優しくなれると説く。自分以外の者を自分以上に好きになるというプログラムが人間には組み込まれているからという。恋人とか夫婦とかを考えると分かるという。

(作家として新しい言葉がなければ新しい世界はないというのだが・・。)

☆☆