小路幸也『国道食堂』を読む

小路幸也(しょうじゆきや)作品。北海道生まれ北海道在住という。何冊目になるだろう。今回は517号線の山間に建つ元プロレスラーが経営するリング付きの食堂にいろんな人が集まってくる。そんな元プロレスラーの人柄と美味しさに惹かれて集まるいい人たちの話だ。

『国道食堂』

国道517号線の風光明媚な田舎に学校の廃墟のような建物が国道食堂というトラック野郎や景色に惹かれて来る人、店長の元プロレスラー本橋十一の人柄に惹かれてくる人、料理も抜群に上手いと評判だ。この店にはプロレスのリングがある。二方一というイケメンがこのリングで一人芝居をしてそれがもとで売れっ子の俳優に育っていったという。ここには空という子や美也という女の子が店長の好意でアルバイトとして育てられてもいる。またみさ子・ふさ子という高齢の双子の女性が先代の頃から仕事を生きがいに働いている。とにかく元プロレスラーの店長は料理の腕も人柄もいいので慕われている。DVで離婚して保険の仕事をしている加藤和美さんとの結婚の予定もありだ。

リングでの結婚式が計画された・・・。

(トラックドライバーの黒岩蘭子さんやフォトグラファーの高幡しずかさんなどと国道食堂との関りを描きながら色付けされている。題名も表紙も面白い。)

☆☆☆