井上荒野『だりや荘』を読む。

井上荒野(いのうえあらの)作品。1961年生まれ。東京出身。2004年作品。

初めて読む作家。だりや荘というペンションを舞台に両親の事故死で残された独身の姉と妹夫婦の間におこる愛の模様というか三角関係・四角関係の愛のカタチ。

『だりや荘』

両親の事故死で休業していたペンション「だりや荘」を東京の妹夫婦(迅人・杏)がやろうと姉(椿)のひとりで住む田舎に戻る。妹夫婦は不妊症で子供ができないということも田舎に帰ることに決めた理由のひとつでもあった。椿は特に美人で東京に見合い相手で友達として付き合ってる新渡戸という人はいるのだが椿は迅が好きで肉体関係もあった。迅はどちらも愛しているという思いで田舎でも二人と関係を続けていた。杏も迅を深く愛していたので薄く気づいているのだが信じないようにしていた。ペンションは順調な営業が続いていた。客としてきた元暴走族の組長(翼)がアルバイトで働くようになった。翼は杏を好きになる。新渡戸が義母と心中してしまう。紆余曲折を経て杏は翼と関係が・・。それでも杏は迅を愛していた・・・・・・。

ついに椿に妊娠が・・。椿は死のうとするのだが・・。

(結局 翼は沖縄にいく、杏を誘うのだが杏は残る決断をする。椿は自殺から生き残るのだがこれから3人はどう生きるのかは見えないまま終わる。)

☆☆☆