#須賀しのぶ『神の棘Ⅱ』を読む。

須賀しのぶ作の先日読んだ「神の棘」の続きでⅡである。

神とは何だろうと考える。神とは人々の願望の昇華したものではないのだろうか。

各宗教は異なる願望の集まりなのではないか。そんな気がしたが信者からは怒られそうだ。本の題の神の棘とはなんだろう。神から与えられた人間の良心のことだろうか。

いよいよナチスの衰退の始まりである。

『神の棘Ⅱ』

アルベルトはナチのロシア侵攻に向かい当初の戦勝が冬の到来で負け戦になるが相変わらずユダヤ人の虐殺は続き、マティアスは衛生兵として兵や民間人の心と身体の救助に献身する毎日。ロシアからローマに転戦しついにヒトラーが自殺して終戦を迎える。

アルベルトは米軍の収容所に送られ軍事裁判で絞首刑を宣告される。

かっての妻イルゼはアメリカに亡命していた。彼女は実はユダヤ人で結婚の時の妻を守るという約束を守り通したアルベルトであった。妻を守るためのナチでの積極的な活動であり虐殺であった。裁判では妻が一度会いにくるのだが・・。一切弁解せず淡々と罪に服そうとした。アルベルトはマティアスが教誨士として刑務所を訪れて神の救いを求めるよう説得するのだが・・・。最後の晩餐はふたりで美味しいコーヒーで・・。

☆☆☆☆(夫婦愛・友との愛も)ナチドイツの戦争を読みながら日本の大戦を思う。

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