須賀しのぶ『神の棘Ⅰ』を読む。

須賀しのぶ作品。ドイツのナチ時代をテーマに描いたに作品。神について・ナチについて・ユダヤ人について・宗教について・信仰について・そして当然人間についてなど

いろいろ考えさせられる本である。神はいるのだろうがそれを人に伝える人たちのいろんな思惑のなかで何千年も伝わってきたことが人を幸福にも不幸にもしてきたのだろうと思う。

『神の棘Ⅰ』

アルベルトはナチの親衛隊に入って美人妻をもらい修道士だった兄の死を餌に修道院を嗅ぎまわり政治的な修道士や修道院を逮捕して成績を上げていく。幼馴染のマティアスは子供の頃は悪童だったが修道士になり熱心な反ナチ運動の闘士としてユダヤ人の救済やユダヤ人の子供たちを救うなどに熱心に活動するのだがカトリックの司祭団などの上部団体がナチとの融和をはかることに歯ぎしりしている。アルベルトの妻イルゼは女優志望の付き合いのなかで反ナチの疑いをかけられ逃亡しアルベルトは苦境に陥るのだが

新らたな任務を与えられガス収容所を嗅ぎまわるマティアスと対決する・・・・。

ユダヤ人や政治的修道士たちを執拗に緻密に追い詰めるナチ親衛隊が印象的)

☆☆☆☆

f:id:yamachanmamechan:20210111173737j:plain