坂木司『アンと愛情』を読む

坂木司作品。初めて出会う作家。1969年東京生まれ。推理作家協会会員という。

話の内容自体は推理小説ではないけれど・・。デパ地下の和菓子やさんにアルバイトとして働く女の子の話なのだが読んだ瞬間に他の本とは違う柔らかさというか優しさというかそんなことが伝わってくる。作家によって漂ってくるものが違うなあ。

『アンと愛情』

デパ地下に店を構える和菓子の「みつ屋」にアルバイトとして働く杏子ことアン。椿店長や立花さん・桜井さんに助けられながら持前の明るさと食べることが好きな事やお客さんへの親切さなどで成人式を迎えたと言ってもまだまだ大人の実感のないアンだけれど一生懸命和菓子の販売に取り組む姿勢がお客様にも受け入れられてもいる。

暑い寒いだけでない自然からだけでない和菓子によって季節を感じる、そんな生活が送れるのもいいなあと思わせてくれた。

(金沢旅行での和菓子との出会い・椿店長の転勤など若い女の子の雰囲気一杯だ。)

☆☆☆☆