箕輪諒『千里の向こう』を読む。

箕輪作品。「でれすけ」を描いた作家。最初はこの幕末の有名な志士たちを描いた本は何度も読んでいるのでしかも漫画チックに思えて読んでいるうちに中断したくなったのだが読み進めるうちに最後まで読みたくなった。

『千里の向こう』

主役は中岡光次こと中岡慎太郎が主人公だ。高知の大庄屋の跡取りに生まれながら攘夷の流れに乗って活動家に。土に根差した真面目な理屈屋。豪放磊落な坂本竜馬。同じような高杉晋作。政治的な動きの匠な桂小五郎。この4人が長州と京を舞台に明治維新という大仕事をやり遂げる話である。とくに薩長同盟坂本龍馬が描き実務的に成し遂げたのは中岡慎太郎だという。

(最後まで慎太郎は竜馬とは性格が反対で相いれなかったがお互いの不足を補いながら大仕事をやり遂げた。最後もふたりが大政奉還をやり遂げた後に近江屋で刺客に襲われて命を落とす。この事件がなくて明治維新まで生きていたら時代も少しは変わった。)

☆☆☆