青山文平の時代物の6篇が収められている。
「三筋界隈」
浪人が道具置き場を借りて道場をやるが弟子は集まらない、ある日
道場の側まで来ると武士が道に倒れている。介抱してやると恩返しが・・・。
「半席」
半席とは一度旗本待遇になっても2度役について完全な旗本になる。
2代でもいいのでなんとしても子供に身分を確定させてやりたい・・・・。
「春山入り」
小さいころからの道場友達と切り結ぶ事態になるが気が進まない。
刀の力でなんとかしたいと思うが思わぬ展開に・・・。
「乳房」
養女に入って息子と結婚するはずが息子がなくなって親は大番組頭という
縁談を取り結ぶ。吝嗇な夫に愚痴をいってるが実は・・・・・。
「約定」
切腹した父の仇として果し合いを約束したのに、日にちを忘れる。この日と
思う日に相手は来ず、無様に思い切腹して果てる。それを聞いた相手は・・。
「夏の日」
旗本の剣の腕のたつ嗣子がいじめにあって仕事にいけなくなる。
知行地に行って飢饉も救ったという名のある名主と話をすると
トラブルを抱えているという。それを解決して立ち直る・・・・。
(コンパクトにまとめられて読み易い。)