吉田修一 「太陽は動かない」を読む。
サスペンスでも読者を裏切らない。
純文学でも読者を魅了する。
主人公鷹野たちとAYAKOたちそしてキムたち。
彼らは太陽光発電に絡む産業スパイで情報を売ることを
仕事としていてしのぎを削り命を削る話である。
中国、日本、香港、米国が舞台の広大なサスペンスドラマである。
主人公鷹野は何故こんな危険な仕事に身を投じたか。
弟と鷹野の兄弟を部屋に閉じ込めたまま母親と男が出ていく。
弟は餓死し鷹野は寸前で助けられ産業スパイのボスに仕立てられる。
「え!」 どこかでこの場面を読んだことが・・・・・・・・
もう歳だから「なんて本だったろう?」「盗作か?」
ようやく判明した。吉田修一の「怒り」だ! つながった。
この本のなかで気に入ったセリフのひとつに。
「幸せってゴールじゃなくて毎日拾って集めてくものなんだよ。」
それにしてもどんどん本を読んで次から次へと忘れる。ザル読みというのか。
なにか小説のなかのかけらでも身になってると信じてまた本を読む。あーあ。