ちょっと車で街を走ってたら
家の三方に割ったマキを軒まで積み重ねた家を見つけた。
そういえば
自分の高校生ぐらいのころまでであったか。
いまごろ田舎を歩いていると必ずどこからか
マキを切る音である。積み上げられた120CM位の木を30CM位に切るのである。
燃料は軽油なのかガソリンなのか知らない。機械はなんて言ったのだろう。
ゴムの車のついた台に大きな鋸が回っている。木くずが舞い上がる。
切られた木は今度は男たちが「まさかり」で割るのが仕事になる。
中学生ぐらいからやらされたのだろうか。量がすごいから最初は面白いがだんだん苦痛になる。
重いまさかりを持ち上げて「エイ」と気合をいれて打ち下ろしてなかには「スコーン」と気持ちよく
割れることがある。その時は本当に気持ちがいいがなかには「まさかり」が木に食い込んで
どうにもならないこともある。
学校でも冬にはマキストーブで弁当を温めたり、ストーブの周りの友達だけ顔を真っ赤になったり。
歳をとるといろんなことを思い出す。今はスイッチを押すだけで暖かい。便利な世の中になった。
便利な世の中になったがいい世の中になったかどうかは。 どうなのだろう。