窪美澄『アカガミ』を読む。

窪美澄作品。2冊目。アカガミというけれど戦争への召集の話ではない。結婚しないとか子供を産まないという人たちがいるなかで少子問題をえぐった作品。

『アカガミ』

若者がどんどん減ってきて20代・30代の若者同士で話し合う機会や若者が街にでる機会がなくなった時代。他の若者同様ミツキは人生に生きがいを見つけられず自殺も考えるような毎日。そんな時少子化対策として「アカガミ」政策を。希望者に教習所に入ってもらい結婚のノウハウを指導し健康診断などを通じて「番う」(つがう)「まぐわう」方の指導してカップリングして同意した人には団地に入ってもらい「まぐわい」ができ「番う」組には住まい・食事を含めた生活に関するすべてを提供するというものだ。ミツキは応募してサツキという伴侶を得て悩みながらも「まぐわい」も上手くいき「番い」に進み妊娠する。すべてを提供されてすべてがうまくいっているのだが・・。

女の子を産んだ。しかし子供の指が6本だった。不適合として団地もなにもすべて拒否される・・・・。怖いような話。

(ミツキの友達はいう。セックスもなく恋愛もしない人たちは「子宮をつかわないで狂っていく。」と。)

☆☆☆