今村翔吾『風待ちの四傑』を読む。

今村翔吾作品。初めて読む作家。1984年京都府生まれ。直木賞作家という。

時代物を主に描く。人気のシリーズ「くらまし屋稼業」の1作。函館中央図書館で講演を行うので特集展示をしていた単行本の1冊を読む。頭やすめにいい。

『風待ちの四傑』(くらまし屋稼業)

裏稼業というのがあったらしい。(くらまし)とは窮地に陥って動けない人を安全な所に逃がしてやる職業。逆に(炙り屋)というのも出てくる。消して欲しい人を頼まれると殺戮を厭わず消す職業。

越後屋の大番頭富蔵に心酔していた伊八郎は知らずに富蔵の悪事に気づいて富蔵に殺される。伊八郎と行動を共にしていた比奈は狙われるが比奈は競合の大丸の庇護を受けて安全な所に逃がすようにくらまし屋平八郎は依頼を受けて仲間の赤也や七瀬とともに安全な村まで届ける話で途中に数々の富蔵に差し向けられた腕の立つ炙り屋の剣豪たちと渡り合い依頼を全うする話である。平八郎と襲い来る剣豪たちの刀を交える迫真の戦いが読み物である。

(くらまし屋・炙り屋そして人を探したりする情報屋ともいえる黒狗や口入屋という裏稼業もある。とにかく剣での戦いが迫力がある。)

☆☆☆