赤松利市『純子』を読む。

赤松利市作品。「らんちう」以来2作目を読む。「らんちう」も結構奇抜な発想をする作家と思ったけれど今回はもっとビックリ。擬音がいっぱい出てくるのがひとつ。そして糞を舐めったり食ったりする話が重要な部分で出てくる。大人の寓話といったところか・・・。強烈だ。題名の純子という名に似合わず個性も強烈だ。

『純子』

山里の集落に母と叔父と祖父母と純子は住む。よそ者だった一家は集落の下肥を汲む仕事という集落からも下に見られる貧しさ。大学の研究者と母は結婚して純子を生んだのだが離婚して集落に戻った。祖母は美しく育った純子を金持ちも妾とか女郎屋とか金づるに育てようと白粉を塗り日焼けもさせないように男の喜ぶようなことを教えて育てた。祖母が下肥の注文取に純子を連れ歩くなかで糞を舐めることも覚えた。

時代がバキュームカーがでるようになって純子の家は困窮した。たまたま川で裸で泳いでいる所を集落の豪農の同級生に見つかり一度に男の子たちは夢中になり純子は君臨し純子の糞を食わせることも・・。そんな中で集落の水がめである西瓜淵が干上がる事態に。純子はまわりにうろつく物の怪たちを動かして水がめを復興させようと・・・。

水がめの復興の代償に物の怪が望んだのは純子の身体ではなく純子の糞だった・・・。

(こんな強烈な小説も今時あるのかと思えるような・・・・・。一本糞などとと・・)

☆☆☆