地震での停電で夜は本は読めないが
陽が昇ったら起き、暗くなったら寝る。1日だけだが「普通」の日常を取り戻した。
北海道の人はこの全道の停電で何かを感じたことだろう。
本来は「異物」の集まりのはずなのに一部が集団をつくり
「普通」になっていき、変わらない人は「異物」として排除される社会。
コンビニというマニュアル化された店員になることによって
やっと「普通」と認められてさらに優秀になっていった主人公「古倉」さん。
しかし社会はそれだけではない。結婚、出産などという同期の仲間から
「異物」とみられてそれならと「異物」中の「異物」のバイトの男の子と
同棲・結婚とという形を取ろうとするのだが・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
さすが芥川賞。感覚・発想・展開・面白さ。抜群だなあ。
とにかく面白い。なにげに書店の大陳から手にとって買った意味があった。