皆川博子「花櫓」を読む。
あとで知ったのだが皆川さんはミステリーの大家だという。88歳。
図書館でなんとなく「花櫓」という名に魅かれて手にとった本。
「花櫓」
江戸時代のお上に認められた芝居興行の4座。今の歌舞伎である。
微妙な女ごころと祖父は座を立ち上げたくてできなかった夢を追う
孫の源次とその仲間たちとの絡み合いの話である。
櫓は座の象徴であり座元に生まれたものの心意気みたいなものも
読みどころ。
ミステリー作家というけれど時代物も丁寧に時代がわかるような
小説で作家というのは大変なものだと感心した。
