鏑木蓮『水葬』を読む。

鏑木蓮作品。「疑薬」に続いて2作目を読む。1作だけで判断するのは信条に合わない。前作よりは面白い。最後の最後までどうなるのか結果が分からないのはミステリーとしては面白い。カメラマンの婚約者が元カノといなくなった彼を探していく話。

『水葬』

仕事に嫌気がさしていた希美がカメラマンの光一と婚約した。島根に仕事に出かけた光一が行方不明になった。岩手から出てきた彼の妹美彩の話では水質研究の元カノ優子が岡山にいてもしかしたら一緒ではと。二人で足跡を辿っていくと岩手の八幡平のホテルの駐車場に元カノ優子の車が。心中ではないかと調べるうちに疑問点がいろいろ。光一と希美とは田舎で住もうと話し合っていたのだが水の郷ニュータウンという場所に光一は見込みをつけていた。水の郷は弘中開発社の社長は戦中に悲惨な目にあった孤児で水の郷の前村長に助けられて消滅寸前の村を二人で再興しようと立ち上げたプロジェクトだった。賛同した光一だったが実は水に問題が起こって光一は優子の説明にも納得できなかった。それで・・・・。

(希美は元カノと行動をともにしていることで疑心暗鬼に駆られつつも彼を信じて探し続けるのだが・・。実は殺したのは元カノだった・・。)

☆☆☆