佐伯一麦「渡良瀬」を読む。

佐伯一麦作品。初めての作家。1959年仙台出身。週刊誌記者・電気工など経験。

この作品は自伝的小説か。しっかり書かれているから結構読むのに時間がかかる。

渡良瀬川周辺の景色が見える作品。

『渡良瀬』

主人公南条拓は電気工から3人の子供のうち末っ子の男の子が川崎病と言われ、

長女は喘息で転地すべく渡良瀬遊水地のある古河へ。配電盤工として転職する。

妻も精神的に危ういなかで拓は一生懸命働く。先輩たちもいい人ばかりで主人公は

勉強家・勤勉家で描かれる。転職してからは好きな小説も書けずにいるのだが

仕事に慣れ、土地にも馴染んで小説をもう一度やろうとする。

(配電盤工としての前半は専門的な部品などの話が長く読み手にはちょっと苦痛。

職人として夫として父として良すぎる気がするが・・・・・)

☆☆☆

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