北原亞以子さんの本を読む。あまり読んだことがない。
「妻恋坂」は時代物の短編が8篇入っている。
ひとつひとつの構成も文章もよく練られているなあと感心する。
「妻恋坂」
周治という番付売りの調子いい男に声をかけられてずっと引きずって
いくお町。周治には離婚した妻と子供たちがいてなにかと金をお町から
もって元妻のところを通う。そんな男にもう来ないでとなかなか言えず・・・・。
「仇討心中」
子供もいる登茂は文次郎と駆け落ちをする。夫が仇討ちに来た。
文次郎はもう逃げるのは嫌だから夫を返り討ちにしようというのだが
登茂は子供が今度は仇討ちにくるから嫌だという。
文次郎は仇討ちの場面で登茂を切り自分も切られて心中をする。
「商売大繁昌」
おさよは五兵衛に店を任されるて繁昌させるのだが吝嗇な五兵衛と
親切ごかしのおこうの企みがあった。
「道連れ」
身体を売ることを仕事にしているおしんの家の前で客をとる年増の
女がいた。怒鳴り込んでいくのだが身の上話を聞くうちに・・・・・・・。
「返討」
金が敵と一生懸命貯めたお金が50両余り。近所の器量のいい娘は
男に貢いで汲々としている。貸してやりたいのを我慢している阿弥六。
ついに・・・・・・・。
などなど。
☆☆☆もう少し北原亞以子を読んでみようと思う。