M君の訃報。

  同期のI君からM君の死を知らせるメールがきた。

      何年か前の同期会でM君の身体の不調の噂は聞いていた。 
     訃報で自分の死が一歩また近づいたという感慨がした。

     同じ田舎に生まれ、小学校、中学校、高校と同じ学校で
     一緒に学んだことは間違いがない。

     しかしいま思い出しても一度も話をした記憶がない。

     子供のころから自分の2倍はあろうかという体格で
     小さかった自分にはもっとも苦手とする同級生であった。
     M君の近くに用事があってもM君の家を避けて遠回りを
     した記憶だけが鮮明にある。

     同期の仲間の話では
     同期会の集まりでは帰りにお土産を配るなど面倒見は
     よかったという。
     同期会の幹事に大変だからと会費の援助をしていたという
     噂も聞いたこともある。
     自分が知らなかっただけできっといい人だったのだろう。

     自分の人見知りする小さいころの性格が大人まで続いて
      最後まで交流することなくM君を失ってしまったようである。
                          ご冥福をお祈りしたい。