司馬遼太郎 梟の城

梟の城を読む。
    葛籠重蔵・五平・木さる・小萩たち忍者を中心にした男の生き方と女の生き方の物語である。

    そのなかで島左近(石田光成の側近)が女忍 小萩に諭す言葉が気に入った。

    「男というものはおのれの情熱の矢をつがえて曠野を駆けている猟人のようなもの。

     どの男もさまざまな曠野の風景を夢に描いて生きているもの。

     おなごというものはその猟人を檻にいれる天の役人であろう。いかに巧にその猟人を檻に

     入れるか、そこはおなごと男のたたかいのようなもの」

     時代は変わって男も女も同じであり、女性も夢を描く猟人になっているのかもしれない。

     現実はそうであってもたまには時代ものの小説でも読んで男と女の生き方について

     こころを楽にして思いをはせることは楽しいのではないか。いつの時代でも男と女は話の中心だから。