大山淳子『猫弁と幽霊屋敷』を読む。

大山淳子作品。初めての作家。東京出身62歳。早稲田教育学部卒。猫弁シリーズが有名らしい。猫弁とは猫もたくさん生活している弁護士ということらしい。軽妙なタッチの文章が魅力なのだろう。8月の新刊というので借りてきた。

『猫弁と幽霊屋敷』

百瀬太郎は事務所を構える弁護士である。猫の訴訟などでどんどん猫が増えて17匹も事務所で屯している。結婚相談所に勤める大福亜子と婚約・同棲している。百瀬は31回のお見合いに失敗したが人柄に惹かれて亜子は百瀬と婚約した。千住澄世という女性から相談が。空き家の件で市役所から幽霊屋敷と噂されて近所から苦情がでていると。

幽霊屋敷に泊まり込んで状況把握を百瀬はする。そんな時友達の獣医が「にんにゃん見合いパーティ」を企画し百瀬の事務所の猫たちも参加。そんななかで動物ホテルで人質事件ならぬ畜質事件が起こる。パーティで呼んだ有名声優に逢わせろという要求だ。

百瀬や刑事たちは頭を捻る。犯人は千寿澄世とも関係する悲惨な人生を歩んだ男だったがそれを百瀬は解決していく。

(子供の嘘や隠し事は成長の証。大人がそれをやるのは悲しい大人。とにかく不器用だけど善良100%の人に優しい百瀬弁護士がいい感じだ。)

☆☆☆