鳥越碧 短編を読む

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鳥越碧花筏漱石の妻・一葉など読んだけれど伝記的なものでない鳥越碧
独自の短編を読んでみた。図書館にある鳥越碧はほぼ読んだようだ。

自分の読書の仕方は適当に面白そうな作家の1冊をまず読んでみる。
なんとなく面白ければその作家の図書館にあるもの全て読むようにしている。
もちろん途中で面白くなくなればそれまでですが。

             女性作家は比較的読みやすいから好きである。
「想ひ草」「蔦かずら」は短編集で

      半衿、柚子、苫屋、半夏生・松虫など女性らしいタイトルで女性の心象を描いていて
      女性のこころの動きが読めてそれなりに楽しい。
      その中の1篇「苫屋」
      好きで結婚して最初は順調だった夫の仕事も倒産し親戚に迷惑かけたりして、嫌われてるが
      夫はやさしく、志だけは大きい。倒産の折には東京をはなれ、小さな家を借り、借金地獄から
      逃れて妻はやっとここが幸せの場所と思うのだけれど夫はまた懲りずに1旗あげようとする。
      妻は夫との幸せの違いに戸惑いつつ「この人とは別れられない」と思う。
     
      いまどきこんなやさしい女性がいるかどうか分からないが昭和時代にはいた。 と思う。