「剣客瓦版つれづれ日誌」を読む。
池永陽作品の「真夜中の運動会」2冊目である。
「真夜中・・」は現代の若者の青春、やさしさみたいな作品だったが
今度は時代物である。小説を書ける人は時代は関係ないらしい。
妻を殺され江戸へ出て浪人として瓦版に原稿を書いて
生活を成り立たせている玄之助が主人公である。
7つの小話として7つの独立した事件を解決しながら
一貫しての横軸はは愛する妻の死への疑問と御家騒動である。
最後まで飽きさせないしっかりした構成だ。
最後の第7話「遺言」で
「苦しさ、悲しさの地獄のようなその底の底には暖かさがある」
そういえば登場人物はみんなあたたかい。
もう1冊読んでみようと思う。