伊東潤「城を噛ませた男」を読む。


    伊東潤の作品は結構読んでいるが作品も多い。

   「城を噛ませた男」 5編の短編が収録された本。
       北条家が栄えたころの時代背景のなかで描かれる。

     「見えすぎた物見」
       五助と清吉は物見櫓の見張り役でものすごく目がよくて4里四方の
       出来事が見て取れる。彼らが仕える佐野家は周りが強い土豪
       囲まれていて戦いを避けて恭順することでなんとか永らえてきた。
       見張りが敵が来たというと家老の宝衍は血気さかんな殿に
       我慢させて敵を言いくるめて頭をさげて民を守ってきたのだが・・。
       目のいい物見が江戸の火災を見て佐野家は火消しに駆けつけて
       活躍するのだが幕府にとってなんでも見えることは目障りで
       城を破却させられるという話。
      「鯨のくる城」・・・・・・・・・・・。
      「城を噛ませた男」
              秀吉が関東より先に奥州征伐をしようとしていると聞いた
       真田昌幸はそれでは真田家が立ち行かないので関東の北条に
       軍勢を向けてもらってそれに真田家が秀吉側について北条を
       滅ぼしたいという思惑のもとに城を北条に取らせることによって
       秀吉が北条を攻める口実を与える策略を練る話。
      「椿の咲く寺」
       武田家に仕えた今福家は徳川に滅ぼされて娘は逃れて尼に
       なり椿の咲く尼寺で安穏にくらしていたのだが死んだはずの
       父と兄が突然やってきて徳川家康が通るその寺から家康を
       討つという話が・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
      「江雪左文字」・・・・・・・・・・・。
                   ☆☆☆
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