まあまあだったらつい図書館にある本を全部読みたくなる。
「武士の碑(いしぶみ)」
中心ではなく村田新八が主役なのが目新しい。
同行した時のエピソードを西南戦争時に部下に語る形で挿入される。
フランスで新八は置引きにあう。犯人の子供は貧民窟のアパートに入っていく。
そこにいたのは梅毒に侵された美人の売春婦。食事もとれない彼女に
新八は食事や生活の世話をしついには故郷で死にたいという彼女を
馬車にのせて故郷まで連れて行く。帰国命令も無視して介抱するのだが
彼女は亡くなる。帰国したら待っていたのは幼馴染の西郷の下野だった。
新八は望まぬ戦争に巻き込まれていくという話だ。
なにも決めぬ西郷が悪いと思いつつも神格化される西郷に心寄せていく。
そしてみんな死んでいく。