吉田修一「ウォーターゲーム」を読む。

  吉田修一のサスペンスシリーズだ。
  きれいな文章の吉田修一も好きだがこっちも面白い。

  「ウォーターゲーム」
    AN通信という組織が孤児を訓練して35歳まで胸に爆発物をつめて
    拘束してそれが過ぎたら自由という設定はこのシリーズの前提だ。
    今回は日本でもちらほら噂になってる「水道事業の自由化」に伴う
    利権と中央アジアでの水道事業の利権にからんでAN通信が
    活躍するサスペンスだ。

    ダムを爆破して混乱させて水道事業の自由化を狙う政治の黒幕。
    中央アジアの利権をもとめて暗躍する海外の投資会社。
    AN通信の鷹野と田岡。それにあやしげなディビッドやリー・ヨンソン、
    あやこに女記者の九条やAN通信から漏れた真司など複雑にからむ。
    クライマックスは鷹野とリーが乗った飛行機の翼にあやこが飛行妨害の
    通信器をつけて墜落させようとする。それを取り除こうと鷹野が翼に取り付く。
    墜落するのだが・・・・・・・。投資会社が勝利のパーティーの最中に・・・・・。

    主人公鷹野たちは日本アジア各国を飛び回るのだが
    比較的理解しやすく読みやすい。頭を休めるにはちょうどいい本。
    「最後にリー・ヨンソンは国籍不明の大物だが実は・・・・・・・・・・・。」
イメージ 1