角田光代「森に眠る魚」を読む。

   角田光代直木賞作家である。
   以前にも何冊か読んだことがあるのだが何を読んだかは覚えていない。
   図書館で何気に頭の隅にあってこの本を手にしたのだろう。

   「森に眠る魚」
   読むのに結構苦戦した。
   マンションが林立する東京に住むことに夢みた主婦が幼稚園を
   仲介として友達を作っていく。いわゆる「ママ友」である。
   最初は友達ができて喜び親密になっていくのだが親密になればなるほど
   もともと経済的にも東京にきた過程も性格もすべて異なるなかで
   競争心や疑心暗鬼やが生まれて疲れ果て出口が見えなくなっていく。
   お受験が始まるころにピークになって家庭に戻って自立への道を歩む話。

   ママ友たちの井戸端のおしゃべりを2階の窓から眺めるような感覚で
   本を読む。主婦・こども・夫・ともだち。関係がごっちゃになって整理に
   戸惑いながら最後まで読むことができた。
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