短編は好きである。
物語がダラダラしない。
捨てるところは捨てるように作家が心がけるからだろう。
池永陽の現代のいろいろな家族に目を当てた短編集。
8篇あるなかのひとつ
「10年愛」
母と子の家族。
主人公の高校性がバイト先で母と同じぐらいの歳の離婚して
ひとりものの綺麗な女性に恋をする。そして男と女になる。
高校生は結婚をしたいと熱望する。
女は10年後にもしもまだ結婚したいと思っていたら10年後に
会いましょうと姿を消す。
10年後 再会場所に行くが姿をみつけられない。
子供を連れたおばさんに声を掛けられる。高校生は顔を見て驚く。
「8年前に結婚して・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
諦めて帰ろうとすると声が聞こえる。
子供の声が。「おばさん!これでよかったの?」
人生をよく知る大人と盲目だけの高校生の恋の話だ。