湊かなえ作品。アンデルセンの「エンドウ豆の上で眠る」から着想した作品という。
妃が豆の上で眠るのをみて王子の嫁さんにする資格を与えたという話だろうか。
豆の上に布団を敷いて寝るというのは何か何となく違和感があるということに着想。
赤ちゃん取り換え事件などから姉妹とはなにか、親とはなにかなど深い話が・・。
『豆の上で眠る』
幼い姉妹万佑子・結衣子は親の可愛がりようも性格も学力も違う。万佑子は本を読むのも大好きで童話「エンドウ豆の上で眠る」も大好きだった。姉妹で神社の境内に段ボールで秘密の基地を作ってビー玉の上で眠るなどした後で姉の万佑子が行方不明になる。そんなころ世間を騒がせたのは5年間も異常性格者に誘拐されて助けられたという。万佑子はほぼ2年に渡って行方知れずだった。そして神社の前で衰弱し記憶喪失の状態で万祐子が発見された。犯人という岸田弘恵という女性が自首してきた。1990年代のDNA鑑定でも親子と認定された。それでも帰ってきた万佑子に妹の結衣子は違和感を持ち続けた。そして結局は万佑子はかって取り換えられた本当の娘だったのだが・・。
真実は?
(長年抱いていた違和感の実態は何だったのか。育てた子と血のつながった子どちらに愛情をもつのか。実態は万佑子の親と遥の親との間での警察をもだました事件ではなく芝居?難解でも面白い湊かなえらしい作品)
☆☆☆