朝倉宏景『空洞電車』を読む。

朝倉作品。読むのは2作目。バンドを組んでメジャーにまで上り詰める青春ドラマなのだが突然天才ボーカルが自殺か事故か死んでしまう。残された仲間たちは・・・・。

タイトルの空洞電車は死ぬ前に作った作品の名。

『空洞電車』

天才的ボーカルで歌を作る光人を中心にしてサイナスというバンドの結成した。兄でギターの海人。紬が女性だがベースで光人の恋人、まきが女性ドラマーで子持ち、慈夢がキーボードを担当し,太って光人の音に惚れた匠がマネージャーという構成だった。光人は天才的だが無口で強制的にバンドに君臨しそれが緊張感をもたらして結束してメジャーまで行ったのだが突然光人が死んだ。残されたものたちがどう考えどうこれから過ごすのかがそれぞれに章をもうけて語られる。まずは追悼ライブを開くことに。紬は落ち込みから他のバンドから誘いがある。まきは夫との関係を修復すべく育休を、匠もほかのバンドから誘いがあるのだが、慈夢は光人から遺言を託されていた。結局新しいボーカルを探しながら結束してバンドを維持することに・・。

(空洞列車のように中味は変わっても目的に向かって走り出そうと。歌はなにかとなにかを繋ぐ大事なツール。それを信じて継続していこうと。)

☆☆☆