喜多作品。3冊目だが面白い。登場人物がみんな好きだし、これまでの喜多作品と全然雰囲気が違うのはやっぱり作家というのは凄いなあと感心だ。題名をもうちょっと工夫したらもっと売れた本ではないか。女性の生き方とか人生観とかも面白い。
『秋からはじまる』
歯科医に生まれて従姉や叔母から愛されて素直に育った樹里。叔母のりっちゃんは美貌もさることながら頑張り屋で人柄もよくストッキングの輸入販売会社の社長さん。その会社に美貌のしっかり者の従姉の三樹子さんが働いている。みんなに可愛がられて樹里はりっちゃんの家のお手伝い兼ファッションアドバイザーと歯科医の受付のアルバイトをしている。三樹さんは結婚しているがりっちゃんは45歳の独身で恋より仕事重視だ。樹里には慎介という恋人がいる。りっちゃんが恋をし結婚すると大騒ぎ。樹里は恋の応援団として大忙しだ。
樹里の恋人がスウェーデンに家具の勉強に行くといいだした。さあどうする?
中年女の恋はいいけれど結婚には反対と騒ぎ出す樹里。恋や結婚生活や仕事に軽妙なタッチで話は進んでいく・・・。
(話も文章も軽妙で面白く女性は必見の本ではないか。久しぶりに笑ったり・泣いたりする本だ。おすすめ。)
☆☆☆☆☆