木内一裕『藁の楯』を読む。

木内作品。1960年・福岡生まれという。デビュー作品という。映画化もされたらしい。

藁の楯

二人の幼女に乱暴して残虐に殺した犯人清丸が逃亡していたが福岡で自首してきた。

ひとりの殺された幼女の祖父は富豪で新聞の一面広告で犯人を殺害してくれた人には10億円を出すと広告する。世間には10億という金額に騒然となる。警視庁の警備課の銘苅(めかり)が身柄移送の命をうけて福岡に出張するのだが10億という金額は警官や警備の人の心をも誘惑してどこでも襲われる事態になる。包丁をもって現れるもの拳銃を持って現れるもの新幹線でそれぞれの管区の警備の人と一緒に残虐な守るに値しないと思われる犯人を守って仲間が傷つき殺害される目に逢いながらなんとか警視庁まで連れ帰るという話。

(どうしようもない男でも職務に忠実に守り通した銘苅のカッコよさがデビュー作らしく丁寧な文章で描かれる。)

☆☆☆

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