#高橋三千綱『坂道を越えた国』を読む。

高橋三千綱作品。前に読んだ3冊より面白い本。1989年出版だけど昭和生まれにはかえって時代背景を知ってるから面白い。

『坂道を越えた国』

大学で空手で全国2位までいった幸介が部活の上下関係に嫌気がさして米国に留学する。時代はヒッピーやサイケデリックベトナム出兵・公民権運動が盛んな時代。

意気込んでいった留学も1か月で実家の会社が倒産。仕送りが止まってしまった。

助けてくれたのが日本からの留学生で米国に慣れて面倒見のいい健吾。バイトを探してくれて部屋の面倒をみてガールフレンドの面倒をみてくれた。パーテーの手伝いや掃除やバーテンやガイドなどなんでもやって学校に通う生活。恋人だけは日本人としての倫理観や思いやりなどが染みついて好きな子はたくさんできるのだが・・・・・。

やっと幸介は米国で生きていく自信がついた時健吾は実は親たちが広島の原爆を受けた

せいなのか白血病に罹ってなくなる・・・・。

(米国の女の子の考え方やヒッピーにはしる若者たちの考えと日本人の考え方の違いなど1970年代の米国が垣間見えて面白い作品。)

☆☆☆

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