池澤夏樹『双頭の船』を読む。

池澤夏樹作品。2013年出版。なぜか初めて読む作家75歳。北海道帯広市出身。

1988年「スティル・ライフ」で芥川賞受賞という。今度読んでみよう。

『双頭の船』

前にも後ろにも進める前後対称の船で東北大震災で被災した人々を収容して仮設住宅や店舗を船の上につくり、さらには農業や漁業までも船の上でできるようにする話なのだが亡くなった人たちも船の上では一時的に生きているひとたちと同じように生活するという理想的な民主共同体をつくる話。

ついには船にのったまま各国を訪問しながら独立国を目指すという一派と沿岸に留まっていままでのように生活しようとする一派が対立するのだが結局は土に愛着をもち船ごと半島つまり船の名前同様さくら半島として土地に定着する道を選ぶという話だ。

(作家の頭の中で震災と結びついた話なのだろう。)

☆☆

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