赤神諒作品。3冊目。大友宗麟は有名だが一時九州一の強力な勢力をもったという。
なかなか九州の群雄たちの動向に目を向けることがないのだが今回は大友家の人々の動きは興味深い。
『大友落月記』
大友家は当主大友義鎮は政よりは側室が好きで近習頭の田原民部や実力第一の田原宗亀
にまかせていて平穏だった。第二の実力者小原鑑元は肥後地方を任せられ善政を敷き民に信頼され他紋衆といわれる地元の豪族たちからは盟主とあがめられているのだが。
野心家民部は宗亀の追い落としを図ったことから鑑元らも巻き込まれてついには鑑元と宗亀の戦端が開かれる羽目になってしまう。この騒動に近習吉弘賀兵衛は仲介などの労をとって戦を避けようとするのだが結局は戦になり戦上手の戸次鑑連らによって小原一族は賀兵衛の恋人杏を含めて首をはねられ・自害ですべてを失うのだが・・・。
(忠義・策謀・恋・善政・友情・知略など盛りだくさんだ。)
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