伊与原新『ブルーネス』を読む。

伊与原新作品。本屋大賞直木賞にも候補となった作家。1972年大阪生まれ。神戸大理学部卒で理学部らしい思考で地震津波をテーマに分かりやすい言葉の作品。

『ブルーネス』

3.11の福島の大地震に科学者たちがショックを受けた大学研究所のトップが「地震村」といわれる閥から離れて地震津波への危機感をもつ若い研究者や職人などが集まって地震計を海底に沈め、そこから電波を引き継ぎ研究所にデータを送るための海上で自走する海のドローンとでも言うべき「ウミツバメ」と名付けた機器を作り実験を重ねて明神新島という噴火をつづけていて地震津波の危険がせまる事態に急遽「ウミツバメ」を投入して近くの島民を津波から救うという話。

キャップの武智・サブをする準平・計器技術者の照井・古地震学者汐理・博識のサーファー瀬島・若きITのプロ李など個性のある人たちがひとつになって活躍する。

(2016年作品。こんな人物たちに出合えるのが本の魅力だなあ。)

☆☆☆☆

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