佐々木譲作品。「暴風雪」「北帰行」などこの本で佐々木作品7冊目読破だ。
夕張出身で71歳で直木賞作家というとつい読みたくなる。
榎本軍と官軍の戦いの中で病院として使用されてた高龍寺の官軍による殺傷事件がひとりの女性の運命を狂わせたという話。
『婢伝五稜郭』
朝倉志乃は医師高松凌雲について看護師の仕事をしていたのだが凌雲の弟子の若い医師井上青雲に恋をしそれを励みに仕事をしていた。榎本が降伏し官軍が敗残兵の掃討の際高龍寺にきて傷病兵も殺していき止めようとした井上も殺された。
志乃は井上を殺した組頭を誘い込んで殺してしまう。海産物店の仁兵衛が志乃をかくまうのだが番頭の告げ口で仁兵衛は拷問を受け殺されてしまう。次に志乃は大農場主のガルトネルに匿われるのだが・・・・・。追及を受けて志乃は榎本軍の兵士三枝弁次郎とともに後志のアイヌコタンに落ちのびるのだが追ってはそこにも・・・・・・・。
(親切な外国人・アイヌの青年に助けられる志乃は料理も銃もできる逞しい女性。)
☆☆☆