角田光代作品。8篇の短編が収録された本。怖い話がつづられている。
「おみちゆき」「同窓会」「闇の梯子」「道理」「前世」「わたしとわたしでない女」
「かなたの子」「巡る」の8篇。怪奇というか霊というか。
「おみちゆき」は近くのお寺の僧侶を村人が集まり土中に埋めて仏になる風習の
話で土中から出ている竹筒を交代でまだ生きてるかどうか夜見に行く話。
「同窓会」は寝る時に電気を消して真っ暗にするのが大嫌いな男が同窓会に出る。
メンバーの多くは子供のころスーツケースに入る遊びをしていて一人の子が
ケースにはいったまま開けられなくてそのままに逃げた友達たち。友は死んだ。
みんな口を閉ざしたまま大人になって同窓会。
「闇の梯子」は山中の空き寺を気に入って住まいに借りた夫婦が奇怪な目に遭う。
「道理」はうまくいっていない夫婦の夫が家をでて昔の彼女に電話をする。
彼女はかって夫が道理を説いて話をした道理を楯に狂わしく迫ってくる話。
「前世」は母につれられて占い師に会いにいく話。
「わたし・・」は絶えず背中に女を感じる女性が実は双子で片方は死んでいた。
「かなたの子」は死んで生まれた子は名前をつけたり、供養したりしては次の
子ができないという風習に母はどうしても死んだ子が忘れられない。
「巡る」はパワースポットを巡るツアーに参加する話。
☆☆☆