西加奈子作品を読むのは8作目ぐらいだろうか。作者は43歳ぐらいなのだろうが
感性が凄いので年寄りにはいつも読むのにには大変。くらいついて読んでる感が
がある。このくらいの作品を読めなければ読書好きなどと言えない。そんな気持ちで。
この作品には8篇の小編が収録されているが小編だけに猶更難解。
『炎上する君』
「太陽の上」は太陽という中華料理屋の女将さんがアルバイトの若者をつまみ食い
するのをその上に住むものぐさな若者が観察している話。
「空を待つ」は携帯を拾った男がかかってきた相手と話しているうちに自分の
携帯なのか拾った携帯なのか分からなくなる話。
「甘い果実」は作家を目指しつつ出版社に勤めた女の子。「ナオコーラ」という
売れっ子作家に興味をもつがサイン会でみた彼女は男だった。恋をした。そして。
「炎上する君」は足を炎上している男の噂があり立ち会うといいことがあるという。
「トロフィワイフ」は遺産で裕福に暮らす祖母と孫。成功した男が後半には
若いきれいな女を自分の勲章として妻にする。そんな妻をトロフィワイフ。
「私のお尻」はお尻だけがきれいな女がパーツモデルになる話。
お尻だけ褒められても・・・。
「舟の街」はどうしても困ったら舟の街なるところにいけば・・・・・。
「ある風船の落下」はストレスが溜まると水素が身体に増えて浮かぶという話。
☆☆