荻原浩「家族写真」を読む。

荻原浩作品。もう荻原作品は何冊読んだろう。重松清作品とともに

心が乾いてきた時の保湿剤的作品が多いので助かる。

「家族写真」

 家族をテーマにした7編の短編が納められている。

「結婚しようよ」

 奥さんを早くに亡くして男の子と女の子を育て男の子が結婚して出て言って

 今は娘と二人暮らし。定年間近に娘が結婚すると言い出した。家に彼氏が

 挨拶にきた。娘を嫁がせる頑固な父を演じようとするのだが・・・・・・。

磯野波平を探して」

 髪を1本頭に伸ばしたサザエさんの父波平さんは54歳だという。自分も

 54歳になったのだが子供も叱れず時代におもねる自分は波平さんとの違いを

 痛感して波平さんになろうとする話だ。

 「肉村さん一家176Kg]

  家族そろって太っていてダイエットでみんなで痩せようとする話なのだが・・。

 「住宅見学会」

  妻も働いて切り詰めて頭金も貯めて家を建てようと住宅見学会に参加

  するのだが立派な現在も居住している家の見学なのだが家は立派だが

  家族はひきこもりの子供がいて大変な家族なのを垣間見て・・・・・・。

  「プラスチックファミリー」

  結婚かなんてというなんてという40男が会社でのイライラで酒を飲んでの

  帰り道大雨にあって廃品置き場で雨宿りしたら昔の彼女にソックリの

  マネキンに出会う。持って帰って小さなマネキンも買って家族風の生活をする。

 「しりとりの、り」は会話がなくなった家族のために車のなかでしりとりをする。

 「家族写真」は写真館をやってる職人気質の父に反発して家をでた息子と

  結婚間近の娘と妹と暮らしているが父が病気で倒れる。さてどうする。

☆☆☆

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