西加奈子氏の数冊読んだけれどこの本が一番おもしろいかもしれない。
文章にパンチがあって読み易い。大阪特有のおもしろい文章を書こうというような。
「さくら」
仲のいい夫婦とかわいい二人の男の子とかわいい女の子の5人の
何不足ない家族の話なのだが長男「一」はじめ君が20歳の時交通事故で
大怪我をしてから家族は変わってゆく。それをいつも尻尾を振りながら
幸せを演出し幸せを感じさせたのが雑種で小さいころに貰われてきた
「さくら」という犬であった。兄弟愛・兄妹愛・夫婦愛・恋人との関わり
などが絵本のように描かれる。小さいころから注目されつづけてきた
お兄ちゃんが事故で顔も壊れ、車椅子になり可哀想という思いなのか
みんなに顔をそむけられる自分に負けて自殺する。残された者たちは・・・。
☆☆☆☆