伊東潤「男たちの船出」を読む。

伊東潤氏の男のロマンの話。

人の上に立つものの苦悩や若者の一途な夢など東回り航路を開拓した

河村瑞賢という人間の大きさを軸にしながらの千石船を造っていく物語。

「男たちの船出」

 塩飽の島で作事所(造船所)を代々やってる嘉右衛門は500石までの

 船をつくって順調なのだが右腕の弟を時化で失い、息子弥太郎とは

 そりが合わず勘当してしまう。そんな時河村七兵衛(瑞賢)から時代は

 千石船が必要と嘉右衛門に説くのだが賛同をえられず、七兵衛は佐渡島

 の作事所の清九郎に弥九郎を連れていって千石船を造らせようとするが

 試作中に荒波で弥九郎も波にのまれる。弟と息子のために千石船を

 作ろうと歳を顧みず嘉右衛門は佐渡に渡って苦労して千石船を造る。

 この偉業が北前船などの弁財船に続いていくという。

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